第84回
競馬の楽しみ方~セレクトセール

先週のセレクトセール

暑いー。
今回は先週行われた「セレクトセール」について書こうと思う。

2017年のセレクトセールは、冠号アドマイヤで有名な近藤利一氏が「イルーシヴウェーヴの2017(牡)」をセレクトセール史上2番目の高値となる5億8000万円で落札した際に、「5億円か6億円くらいと思っていたが、興奮して金額が分からなくなった」という名言を残して幕を閉じた。

2018年のセレクトセールは、ダノンの冠号でおなじみの(株)ダノックスが、キングスローズの2017(牡1歳、父ディープインパクト)の2億5000万円で落札したのが、2018年の最高値となった。


2018年のセレクトセールでは、最高落札価格は昨年度の半分にも満たない金額となったが、全体の売り上げ昨年を上回るもので、1頭当たりの平均価格も1歳では初の4000万円台となる4585万円(昨年は約3997万円)に到達したそうだから、かなり上がっている。
また、1億円以上の落札額となったのは、1歳が23頭、当歳が16頭の合計39頭と、これも過去最高だった昨年の32頭を上回った。


売り上げ全体を伸ばせた「きっかけ」は、毎年恒例である1日目のセリ開始前に行なわれる、この1年間で「GIを勝利したセレクトセール出身馬」への表彰が、今年は7頭にも上ったこともあるんだろう。

7頭のGI勝ち馬の父の内訳は、ハーツクライ(スワーヴリチャード、ヨシダ)、ディープインパクト(トーセンスターダム)、ステイゴールド(レインボーライン)、ハービンジャー(ディアドラ)、オルフェーヴル(エポカドーロ)、キングカメハメハ(ミッキーロケット)と多岐にわたっていた。

つまり、ディープインパクト産駒以外でもこのセレクトセールに「大当たり」が多く含まれていることがここで意識づけされたのかもしれない。


そして「意識づけ」は表彰に続いて登場した、最初の上場馬であるサマーハの2017(牡1歳、父ハーツクライ)ですぐに形となって現れた。

なんと、この落札額は1億3500万円。
確かに血統的にも、半兄のシャケトラ(牡5歳、父マンジャッタンカフェ)が昨年の日経賞を勝つなど活躍しているため、相応の価格がつくことは予想できたし、さらに、セール開始後の最初の上場馬は「縁起物」と呼ばれており、ご祝儀価格のような値段がつくことは珍しくはないのだが、億を超えるのはセレクトセールの21年の歴史で初めてのことだったのだとか。


これに引きずられてかどうかは定かではないが、「億超え」の定番であったディープインパクト産駒に、従来のような爆発的な評価が集まらなかったのも事実で、「億超え」の主力は1歳11頭、当歳5頭のディープインパクト産駒であったのだが、当歳馬は昨年の9頭から減少しているのだ。

ディープインパクト産駒は確かに「当たり」が出やすいが、落札価格が「2億」を超えると簡単には投資額を回収できないのが現状で、実際に今年の春のクラシックではダービーこそワグネリアンが勝ったものの、他のクラシックではディープ産駒に比べて現時点で明らかにお買い得ロードカナロア産駒オルフェーブル産駒が勝ち、ディープ産駒は春のクラシックは一冠に終わりだった。

お金はどれだけかかってもいいから「名誉や称号」が欲しいといった、競りが例年に比べ今年は少なかったのは、この辺りも影響したのかもしれないね。


また昨年、一昨年は将来種牡馬になることも見越してアゼリなどの名牝との配合で生まれたディープ産駒が高値で取引されてたが、既にディープブリランテのようにディープ2世代目の種牡馬も目立ち始めている。

ダービーを勝ったくらいでは種牡馬価値もあまり高まらない傾向にあるため、「ならば」ということで、キングカメハメハやハーツクライなど、ディープに比べればコスパの良い種牡馬の産駒に買いが流れたり、キンカメ2世代目のドゥラメンテ産駒の評判がよかったこともコスパ重視のセレクトセールへと形を変え始めた原因のひとつだったんだろう。


第46回
競馬の楽しみ方~セレクトセール

2017 セレクトセール回顧

7月11日、12日北海道苫小牧市ノーザンホースパークで行われたセレクトセールが幕を閉じた。

前回の競馬コラムでは、劇中の競馬ドラマについて書いたが、今回はどのような購買者が2017のセレクトセールで話題を作ったのか話そうと思う。


まず初日の1歳馬のセリで超インパクトを与えたのが、新参の購買者であるDMM.com
今更、会社概要についての説明はいらないと思うけど、どうやら今後クラブ馬主として参入するようだ。

以下はスポーツ報知からの引用
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ネットメディア大手で幅広く事業展開する「DMM.com」が、新たにクラブ馬主として参入することが10日、明らかになった。今年4月にJRAの馬主登録が完了し、金融庁の認可も得たことで、早ければ今月29日からDMMドリームクラブ」としてスタートし、HPサイトで一口馬主の募集を開始する。

 10日に北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われたセレクトセールに参加した同社の野本巧取締役(48)は、ディープインパクト産駒の牝馬、ラヴズオンリーミーの2016を1億6000万円で落札。2016年ドバイ・ターフを制したリアルスティールを全兄に持つ良血馬。「リアルスティールの下で、下見もして決めていた。毛づやもピカピカだしね」と、1歳馬の“目玉”を用意できたことを喜んだ。

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初日にインパクトのある馬を競り落としたが、結果、2日間通して競り落としたのはこの馬を含めて3頭。

他の2頭はキタサンブラックの全弟の当歳牡馬を1億4500万円
そしてセレクトセール初登場となった、母ドナウブリー二のディープインパクト産駒の当歳牝馬(ジェンティルドンナの全妹)3億7000万円落札した。

競馬ファンなら誰もが知っている血統馬を落としたということは、シンプルに看板馬が欲しかったんだろ。
流石ネットに流通しているDMM3億7000万円は広告宣伝費。 わかりやすい。
今後どのような展開を見せるかわからないが、広告力のあるクラブということで、何かと話題になることだろー。



今回一番の盛り上がりを見せたのは、イルーシヴウェーヴの2017
落札価格はセレクトセール史上2番目の高額価格となる5億8000万円で、落札者はアドマイヤの近藤利一氏

報道によると、4億円を超えたあたりから場内に異様な分いいが漂い始めたということで、当の近藤氏も「途中から訳が分からなくなったけど最後まで行ってしまった」と、興奮冷めやらぬコメント残していたそう。
ちなみに弟分の大魔神佐々木は、(株) エスアール・コーポレーション名義で1頭落札してた。

高額馬の落札者の中で目立ったのはサトノでお馴染みの里見治氏、(株) ダノックス&野田みずき夫婦あたり。


今年の傾向としては、ぶっちぎりで高額なディープ産駒に迫ったのが時代を担うロードカナロア産駒が、かなりの頭数で落札されていたってトコだろーな。
安定株のハーツクライも健在、期待がかかるノヴェリストも検討した部類だろー。
オルフェーヴル産駒は思いの外、ふるいませんでしたね。

既に2歳馬の勝ち上がりのあるロードカナロア、我々の調査?によれば、今後は社台グループはディープとの両輪での活躍を現時点で考えているそう。

来年の今頃、「あの時のあの馬が」となるはずなので、さーて、どの馬がくるか今後が楽しみだw
(今回のコラムも、セレクトセールでテンション上がってる「Uスタッフ」と書きましたw)


第45回
競馬の楽しみ方~セレクトセール

2017 セレクトセール開幕

いよいよ2017年のセレクトセール北海道苫小牧ノーザンホースパークで開幕した。

初日の最高値で取引されたのが母リッスンディープインパクト産駒2億7,000万円で落札者は「サトノ」でお馴染みの里見治氏

全姉にエリザベス女王杯馬、タッチングスピーチで現3歳に全兄ムーブザワールドがいる血統。
ムーヴザワールドはデビュー戦を勝った後評判にはなったものの、その後いまひとつの競馬が続いており、そもそも、この血統は晩成タイプなので、長い目で期待できる一頭となるだろう。


これに続いたのが母シルヴァースカヤディープインパクト産駒2億6,000万円で落札者は(株)キーファーズ

この馬は 今回の上場馬の目玉だ。

奇跡のタイミングと言っても過言ではないだろう。


…と、言うのは、
この馬の全兄シルバーステートという4歳馬が6月24日の垂水Sを驚異的な時計で逃げ切ったことから、このドラマは始まった。。。

シルバーステートは2歳時に7月中京のデビュー戦を2着後、折り返しの未勝利戦を勝ち上がり、一息入れて秋に復帰し、紫菊賞で快勝した。
この時点では普通の2歳馬で、この時の勝利も早い上がりを計測しているものの、普通の域を少し出た程度で、これからが真価を問われるという段階だった。

…ケドその後、屈腱炎を発症してしまったのだ…
そのため3歳時は丸一年休養することとなり、そして4歳の5月に復帰した。
この時点で、まだ降級できていなかったこともあり1000万条件からのスタートなったのだが、復帰戦は難なく勝ち上がり、この時も、屈腱炎明けで、勝ち時計、メンバーとも平凡ということもあり、当時の評価は「取り敢えずは脚は大丈夫なようだ」くらいだっただろう。

しかし、その後大きな転機がおとずれたのだ。

この後クラス再編成が行われたため、この馬の身分は勝って同条件の1000万条件だったのだが、陣営が選択したレースは格上の1600万条件だった。
屈腱炎で1年半休んだ馬が復帰戦を勝ったからといっても、常識的には考え辛い、酷なローテーションだ。
だが、シルバーステートは復帰二戦目の芝1800mをコースレコードタイで逃げ切ってしまったのだ。コレは誰の目にも衝撃だっただろう。

普通では考えられないことが起こったということと、これからどれだけ強くなるんだろうかという2つの感情と期待で驚かされたのだ。



その3週間後、セレクトセールに登場したのが、この「シルバーステート」の全弟だったのです。

この馬は「あの馬」の弟、そして「あの馬」の衝撃的な勝利から血統面も改めてクローズアップされ、この母シルヴァースカヤは名牝デインスカヤの半妹で、ニジンスキー産駒 デインスカヤからは父をサンデーサイレンスにもつ、菊花賞2着馬シックスセンスが出ていることが改めて明るみに出たのでした…

全兄の衝撃走に引きづられる形で明るみでたその良血を、ビッダーたちが見逃すハズはない。
なんと競りは「一億円」から始まったんだとか。

災い転じて福となす、なんてモンじゃない話。
兄シルバーステートのあの走りがなければ、この馬が「億超え」となることは誰もが想像しなかっただろうな。

(株)キーファーズは、2015年のセレクトセールから新規参入し、母がフランスの名牝サラフィナを 1億6,000万円で落札し、「この馬で武豊とともに凱旋門賞へ行きたい」と高らかに宣言してたんだが、「ジュニアル」と名付けられたこの馬は、先週の中京芝1400mでようやく未勝利を脱出したところ。一応、今後の活躍を楽しみにはしてる馬。
2016年には母シャンパンドーロ(母の父メダグリアドーロ)のディープインパクト産駒を2億3,500万で落札しており、競争馬名「カザン」という名でデュー予定。


まだまだ、これから続々と良血馬が上々しますので、DMM.com情報他、の続報をお待ちください。
(今回のコラムは、セレクトセールでテンション上がってる「Uスタッフ」と書きましたw)


第18回
競馬の楽しみ方~セレクトセール

セレクトセール2016

セレクトセール」とは、日本競走馬協会が主催する、日本最大の競馬、競走馬のセリ市だ。

この日本競走馬協会は、社台グループが中心となって設立されたので、社台グループの牧場から毎年多くの競走馬が上場されており、高額落札馬の大半が社台グループ生産馬となっているため「社台のセリ市」とも言われている。セレクトセールの様子は毎年グリーンチャンネルで生中継されているので、興味がある人は来年からでもみるといい。

…と、そんな「セレクトセール2016」だが、今年は、2016年 7月11日から12日まで2日間にわたって開催され、2016年のセレクトセールは、過去最高の149億4210万円という売上を達成して幕を閉じた。

今年のセレクトセールでもっともお金を使ったのは、既報通り「サトノ」でお馴染みの里見治氏。
パチンコ・パチスロ機の開発・販売を行い、業界大手の一角に成長させた、あの「セガサミーの会長」として今や競馬界で最も勢いのある馬主さんだ。
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↑里見治氏の画像:「サンスポ 競馬予想王」より引用させて頂きました。

里見氏は2日間で8頭のディープ産駒を含む13頭を購入し、合計13億 2700万円のお買い上げとなった。

里見氏が初日に狙っていたのは「イルーシヴウェーヴ16」(牡)で、ディープインパクト産駒の当歳馬としては史上最高額となる2億8000万円で落札。アイルランドを拠点にする世界的なクールモアグループとの競り合いを鮮やかに制したのだ。

そして、注目されたのは今年のダービー2着馬サトノダイヤモンドの全弟「マルペンサ16」(牡)、トーセン冠号でおなじみの島川氏が果敢に競りかけ、引くに引けなくなった里見氏は 再び2億8000万円で落札。
里見氏は「今年のダービーで悔しい思いをしたのでなんとか競り落としたいと思ってました。いい馬が買えたので満足度は100%。金額はちょっと行き過ぎだけど」と苦笑いとの事。

しかし、「今年のダービーで悔しい思いをした」という理由での爆買い、次元が違う。


ちなみに里見氏は昨年のセレクトセールでも7億6300万円を使っており、今やセレクトセールにとってなくてはならない馬主の一人だ。
またセレクトセール以外でも庭先取引(セールを経由せずに牧場との直接交渉での取引)で馬を購入しており、その金額は年間20億円に達するのではないかといわれているようだ。…こんな大金をかけて庭先取引できるのは、長けた目利きができなければとてもできることではない。

そんな最強の目利き里見氏の馬選びディープインパクトの調教師だった池江泰郎氏が行っていて、里見氏と池江氏は契約関係にあり、月額100万円の報酬をもらっているという噂も聞いたことがある。…そんなもんじゃないかな?いずれも都市伝説レベルですけどw



ディープインパクトといえば「神オーナー」の金子正人オーナーも今年はかなりの投資をした。
ディープインパクト」や「キングカメハメハ」など、伝説の名馬を自ら所有していた馬など総額8億3700万円は、一般人の感覚とはケタ外れなレベル。秋には愛馬マカヒキが凱旋門賞2016に挑戦するなど、まさに日本競馬を牽引する馬主と言えるだろう。

今年のセレクトセールでは、里見氏よりも投資額は少なかった金子氏だが、金子氏の場合は自身が所有権の何割かを有する繁殖牝馬を庭先でも購入出来るので案外こんなものになるのだろう。
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↑金子真人氏の画像:「競馬ニュースTV」より引用させて頂きました。



逆にかつて栄華を誇りながら、今はちょっとかつての豪快さが失われたとも言われているのが、アドマイヤでお馴染み近藤利一氏。

…2007年には総額13億円以上をセレクトセールで使ったこともあるが、今年は6頭で2億9300万円。…それでも平民には理解しがたいお買い物金額なんですがw
今回、近藤利一氏が購入したのはジャスタウェイの初年度産駒。この日8頭目の同産駒としてアドマイヤテレサの2016が登場すると、活発に競り合いが続いたが、一歩も譲らず落札。「たまには意地を見せんとな」と1億4000万円で決めると満足げに会場を後にしたそうだ。
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↑近藤利一氏の画像:「サンスポ 競馬予想王」より引用させて頂きました。


近藤利一氏には今年のセレクトセールに熱い想いがあった。
2014年のオーストラリアG1・コーフィールドCを日本馬として初制覇したアドマイヤラクティ(父ハーツクライ)の半弟で、その兄は続くメルボルンCのレース後に急死し。「ラクティの弔いや。死んだ馬がかわいそうやん。親としての責任感がある」と遠くを見ながら言葉を続け、「牧場で見た時から、この馬だけは手放せないと思っていた。そうじゃないと調教師に申し訳ないし、これが思いやりじゃないかな」。兄同様に栗東・梅田厩舎へ預託予定だそうです。
…泣ける!!こういうドラマが応援したくなるんだよな。


さらにジャスタウェイのオーナーで脚本家の大和屋暁氏はジャスタウェイ産駒を4700万円で購入、大魔神こと佐々木主浩氏も2500万円でキングカメハメハ産駒を購入と著名人も話題を提供しました。


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