先日イギリスから飛び込んできたビッグニュースだが、
なんと日本生産れででディープインパクト産駒であるサクソンウォリアーが、日本の皐月賞にあたる英2000ギニーを無傷の4連勝で制したって話だ。
既に英国のブックメーカーでは、きたる英国ダービーでの単勝オッズではサクソンウォリアーは抜けた一番人気となっているのであれば、今年の欧州においての世代No.1の評価を得ていると言っても過言ではないだろう。
サクソンウォリアーは、欧州最強グループであるクールモアグループの所有馬で、所属厩舎はAオブライエン厩舎という「超」のつくA級待遇。
そしてサクソンウォリアーの母、メイビーはガリレオ産駒で、この配合は欧州最高の繁殖牝馬と日本最高の種牡馬との配合になるのだ。
ある意味、クールモアグループとは日本でいう社台グループのような存在で、そのエリートグループの一番馬が、なんと我が日本のディープインパクト産駒であるというのは、驚きを通り越して言葉も出なかった。
おそらくこの、世界競馬史における歴史的事件?の背景は、世界No.1騎手であるRムーアの存在なしには語れないだろう。
Rムーアは欧州ではクールモアグループと専属騎乗契約をしており、欧州競馬がシーズンオフになる秋や、クールモアグループの有力馬とかち合わない時期に 積極的に日本に短期免許で荒稼ぎしに来日する「出稼ぎジョッキー」なのは皆さんご承知かと思う。
ムーア騎手はレースでは何頭ものディープインパクト産駒に跨り、ディープ産駒の性能を熟知していたはずだし、欧州の血統事情がここ20年ほどサドラーズウェルズやディンヒル系でガッチリと固められていたため、ノーザンダンサー系同士による強度のインブリード(近親配合)が危惧されていたという事情も当然ムーア騎手は知っていたはずだ。
当初はインブリードを回避する施策として、アメリカ系の種牡馬を導入したりもしていましたのだが、あまり成功した例はなかった。
ならばと、欧州トップジョッキーで日本の種牡馬のレベルも肌で感じて知り尽くしているムーアの進言も当然あったのではないだろーか。
さらにいえばディープインパクトはサンデーサイレンス産駒であり、米国血統だ。
日本に米国の「当たり」血統がいるのであれば、導入しない手はないとムーア騎手が進言していたとしても驚くよーなことではなく、むしろ自然な流れであったと言えるだろう。
そしてクールモアグループは第2、第3のサクソンウォリアー誕生に向けて既に3頭のガリレオ産駒をディープインパクトと配合するために日本のノーザンファームに預託している。
この中でも特筆すべきはサクソンウォリアーの母メイビーの全姉妹で、2016年カルティエ賞年度代表馬に選出されたマインディングで、間違いなく欧州におけるこの世代のNo.1繁殖牝馬と言える存在だ。
欧州競馬にかかわらず、世界的なスポーツイベントではアジアはこれまで後進国だった。
戦後たったの100年で、戦争敗戦国が経済やスポーツという分野において戦勝国に肩を並べるところまで来るとは誰も考えつかないことで、物理的にも相当な苦労を必要としたことだろう。
アメリカのMLBでいえば、過去に野茂投手やイチローが存在感を示したが、現在の主役は大谷翔平投手だ。
つまり、2018年はアジアのスポーツが世界基準に追いついたメモリアルイヤーであることを示しており、まさにこれからサクソンウォリアーのようなディープインパクト産駒が世界中の競馬を席巻してもおかしくない、そんな時代の幕開けがスグそこにやってきたことを意味する一年となる可能性が高いのではないだろーか。
最終更新日:2022年05月26日に更新しました。
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