第80回
競馬の楽しみ方~地方競馬編

地方競馬〜パート3

先々週から書き始め、周りの評判も良いので今回が最後、
南関東公営競馬(大井、船橋、川崎、浦和)と中央競馬との比較、第三弾といこうw

さーて、今週のお題は、以下の3点。

地方専用の厩舎はあるのか?
中央で成績が悪い馬は地方に行けるのか?
騎手の違い?


地方専用の厩舎はあるのか?

多分あまり知ってる人も少ないだろう。地方の場合、南関東4競馬場には競馬場内に 厩舎が併設されている

しかし競馬場内に馬が収まりきらない場合は、認定厩舎制度というのがあって、南関東4競馬場から認定を受けた施設だけが厩舎を設置することが可能となっている。
…そう聞くと、なんだそれならどこも申請して外に厩舎(外厩)持ってるだろ、と思うかもしれないが、2018年6月時点で認定を受けている施設は、わずか3つしか無い

野田トレセン(浦和競馬場認定)
小林牧場(大井競馬場認定)
小向厩舎(川崎競馬場認定)

以上の3つが南関東4競馬場が認定して、厩舎が存在する施設なのだが、中には競馬場内で調教するよりもはるかに高度な調教施設を有する施設もあるそうだ。

その筆頭といえるのが、大井競馬場が認定している小林牧場で、競馬場内にある厩舎はコース調教しかできないのが、小林牧場に厩舎を構えれば牧場内にある坂路コースを利用して調教が可能となっているのだとか。
画像をクリックするとポップアップで表示 
↑見学することもできるぞ。


また、上記以外にも騎手候補生や調教師、厩務員などを育成する施設として「地方競馬教養センター」という施設が栃木県那須市にあり、ここも地方競馬の外厩として認定されている。

基本的には中央競馬でいう競馬学校」と同じで、ここに放牧に出して調整しレースを使うことが認められている。施設には坂路コースもあればウォーキングマシンもあり、かなり高度な調教施設を有していることで有名だ。



中央で成績が悪い馬は地方に行けるのか?

(パターン1)
3歳馬がスーパー未勝利が終わった時点で勝ち上がれず、出走できるレースがなくなってしまうため、現役を続行するため地方の厩舎に転厩することがある。

この場合、「地方で2勝」すると賞金的に中央へ「再転入」することが可能になる。
500万条件への出走が可能となるが、制度上、中央の1勝馬と地方で2勝した馬と比較すると、本賞金的に中央での1勝馬が優先されるので、抽選で弾かれることが多いのも現状だが、500万条件を1度勝てば、中央の2勝馬と同格になれるのだ。


(パターン2)
ダートのオープン頭打ちになった馬が、地方に転厩するパターン。
ダートの条件戦を1つ1つ勝ち上がり、オープンに昇級し、1勝することはできたが、その後、賞金加算できずに除外の連続という、負の連鎖の陥ってしまった場合、悲しいが出走機会を得るために、地方競馬に転出するケースが多々ある。
例えば、中央から船橋に移籍し、出走機会を得られたことにより息を吹き返したキタサンミカヅキとかね。



騎手の違い?

何処がどう違うかを厳密に線引きするのは難しいのだが、シンプルに考えれば騎手試験の難易度が違い、中央の騎手試験の方が「圧倒的」にレベルや規制が高いため、中央の試験に受からなかった騎手候補生が、地方の試験を受けるというケースもある。

これは騎手人生の「入口」の部分の話。
実際には前回の競馬コラムでも書いたように、騎手になった後、地方である程度の成績を積み重ねて騎乗機会が増えるようになれば、中央の騎手より騎乗する機会が多いので、技術的に磨かれて、地方の騎手の方が技術が 上と一般的には見なされている。

一昔前は、そもそも技術を比較すること自体が困難だったのだが、前回説明した「交流元年」による「中央〜地方」の開国が行われ、地方のトップジョッキーであったアンカツや内田博、岩田、戸崎が大活躍したことで、地方所属騎手の力量を誰もが知るところとなったというのが現実だろう。

では、何故こうなってしまったかという理由を探すのであれば、

中央の騎手、例えば武豊が週末の開催で「障害レース」が無いと仮定すれば、最大で24Rであるのに対して、南関東時代の内田博や、戸崎は週に5日開催があるので物理的には60R騎乗することが可能となるため、圧倒的に「場数」に差が出るのだ
このことによって「経験値」が上がるということが推測される。

また、昔ほどではないにせよ、地方馬と中央馬の、馬自体の素質や力量差の違いは今もあるようだ。
素質や力量の高い馬は概ね「乗り易い、癖がない」という定義が成り立つとするのであれば、その部分で劣る地方馬は「乗りにくく、癖馬も多い」という定義も成り立つだろう。
そんな馬達を毎日相手にして、いかにして動かすかという、「弛まぬ努力」を続けた後に地方の頂点に立ったジョッキー達の腕は確かなものとなるのだ。

馬には申し訳ない例えだが「温室育ち」と「雑草」の違いと言っても過言ではないだろう。


…さて、三週間に渡りご紹介してきた「中央競馬」と「地方競馬」の違いですが、参考になっただろうか?
競馬予想で言えば、地方競馬では「必中インパクト (必中IMPACT)」という予想サイトが良い予想を出しているので、個人的には高評価にしている。料金も安いし、初回に還元されるポイントでも十分にタダで検証できるから、地方に興味がある人は登録してみるといい。(勿論、中央の予想も出している)


第79回
競馬の楽しみ方~地方競馬編

地方競馬〜パート2

先週書いたコラムに続き南関東公営競馬大井、船橋、川崎、浦和)と中央競馬比較していきたいと思う。
今回は第二弾だ。


皆さん、知っているかな?
地方競馬と中央競馬には「交流競走」という日があることを。
この「交流競走」の日に限っては、中央馬が地方のレースに参加できる日なのです。

南関東以外の地方会馬場も概ねてだが、地方競馬は水曜」に交流重賞交流競走が組まれることが多く、その際には水曜日の交流競走に騎乗馬がいる騎手はその日のレースに参加できるというルールとなっている。

しかし残念ながら実際には、中央の騎手が 地方馬に乗る機会はほぼ無く、理由は、ただでさえ中央に比べて賞金の低い地方競馬のレースに、中央競馬所属の騎手乗せるのは地方競馬の騎手界の反発を招くからだ。
これは武豊、デムーロ、ルメールとて例外ではなく、1日1鞍の騎乗で終わる騎手も普通にいる。

ただ例外があって、その例外とは内田博騎手戸崎騎手のこと。
決して過小評価されているわけでもなく、この両騎手は・南関東所属ということで、南関関係者とのパイプは今も厚く、また南関競馬を支えた功労者として積極的に騎乗依頼が来ている。

要するに、
水曜日に大井で交流重賞があり、中央の騎手も重賞以外の交流競走に乗りに行くんだが、その場合中央の馬には中央の騎手(地方の騎手を乗せる時もある)が乗るというのが一般的で、逆に地方の馬に中央の騎手が乗ることは、まずなく、その点において内田と、戸崎は古巣なので例外的に騎乗依頼があるということね。



現在、紆余曲折を経て地方、中央の交流戦のルールは概ね固まったが、ここに至るまではかなり色々な「シガラミ」が交錯してきたようだ。
私もなんとなく覚えていた知識の裏付けの為、改めて色々と調べてみると、昭和の時代は地方の騎手が中央のレースに乗ることは殆ど稀だったのだが、1995年に「交流元年」という謳い文句の下、中央競馬と地方競馬間の交流が大幅に拡大されることになり、地方主催で行う中央との交流重賞の整備や、条件つきではあったものの、地方在籍のままでの中央GI競走への出走が可能となったんだとか。

そしてこの「交流元年」延長線上に、ある現象が発生した
その現象とは、地方競馬所属のまま地方の競馬の騎手が中央のレースに乗るというケースが一気に増えただけでなく、
「中央の騎手」を「質、量」ともに凌駕するという現象が発展したのだ。


その地方の騎手とは誰あろう、「アンカツ」こと「安藤勝己」元騎手のこと。

地方競馬、当時笠松所属の騎手として脂がのりきっていた安藤騎手は、中央のレースを勝ちまくり始めた。
1997年からは、地方所属馬が出走できる中央競走枠が大幅に増加したこともあり、1999年には455戦55勝という成績を挙げ、この頃より「アンカツ」のニックネームが中央ファンの間にも完全に浸透した。

この結果、地方に在籍しつつ、騎乗機会の少ない中55勝を挙げた安藤勝己騎手に対して2002年7月、JRAは騎手免許試験の取り扱いを一部変更し、「受験年の前年以前の5年間において、中央で年間20勝以上の成績を2回以上収めている騎手に対しては騎乗技術試験は免除」という新要項を発表した。

当時、地方騎手でこれを満たしていたのは安藤勝己騎手のみで、この基準が後に「アンカツルール」と呼ばれることになった。


そして安藤勝己騎手が先鞭をつけた地方騎手の移籍、所謂「アンカツルール」に続いたのが岩田康誠騎手と、内田博騎手でした。
「アンカツ」を含むこの3人が当時、中央競馬移籍直後から勝ちまくったことは、知っている人もいるんじゃないでしょうか。


これに危機感を抱いたのが中央の騎手会(笑)
で、地方から凄腕がバンバン中央に流れてきたら新人騎手の騎乗機会が失われ、技術が育たないという意見が噴出した。

そのため、2010年以降は「受験年の前年以前の5年間において、中央で年間20勝以上の成績を2回以上収めている騎手」というルールが、成績に関係なく全ての騎手に1次試験受験が必須となり、新たに直近3年以内にJRAで年間20勝2回の騎手のみ、2次試験の実技が免除され、口頭試験のみとなる新規定となった。徹底して「JRA」だ。

このルールにおいて戸崎圭太騎手は10、12年に22勝を挙げ、規定を満たしているため2次は面接のみとなり、滑り込みでJRAの騎手となったが、以降は「交流元年」という文句自体が尻窄みとなり、現在では「戸崎で最後になる」と言われているくらいに、地方騎手の中央への門戸は一気に狭まってしまった


「JRAの騎手」の既得権益を守るための「鎖国政策」とでも言おうか。
日に何本も騎上して、鍛え上げてるアンカツや内田、岩田などの地方ジョッキーが来たことで、地方のジョッキーの腕が武豊に勝るとも劣らないことが証明されてしまったので、このまま開国を続ければ中堅以下若手の騎乗機会が失われるということを懸念して蛇口を締めたということ。

もちろん、賞金の部分も考えてだと思うが、「地方のジョッキーの方が上手い」というイメージを、これ以上増幅するのはマズイだろう!と、いう考え方から来ていると思うし、実際上手いと関係者は気づいているのです。
まぁ、それだけに地方競馬も見てると面白いんですがw


実際は、馬主や調教師は、地方の一流どころを積極的に乗せたいのが本音だろうね
それをJRAの騎手が「組合」という防波堤で対抗しているとイメージかな。
デムーロやルメールも、漢字の読み書きができなければ合格しないし(笑)
実際、Dバルジューも何度も不合格になっています(笑)


これからJRAは、第2の藤田菜七子の発掘など、ソッチ系に力を入れるのかもね。
金になるのがわかったから。


第78回
競馬の楽しみ方~地方競馬編

地方競馬〜パート1

今年もダービーが終わって、大井競馬場では東京ダービー、ジャパンダートダービーがまだ控えているけど今回は少し「地方競馬」について書こうかと思う。
「地方競馬」だとまだまだ「これから」のところもあるからな。

地方にもダービーがある。ということを踏まえ、南関東公営競馬(大井、船橋、川崎、浦和)と中央競馬を比較していきたいと思う。



地方競馬情報の詳細
JRAで馬の成績を見るのであればJRAのHPで見られるが、
「南関東公営競馬」に所属する馬の成績を見るのであれば、

南関東4競馬場|nankankeiba.com

というHPがある。
このHPで開催日開催時間(昼開催かナイター開催か等)なども確認ができる。
地方競馬だとどこで確認すればいいかわからない人も、新聞がなくても馬柱がココで見れる



地方競馬情報の賞金について
地方競馬の賞金は、中央競馬の賞金よりも格段に安いのだが、デムーロ曰くイタリア競馬の賞金が大井競馬の賞金とほぼ同じくらいだとコメントしてたな。

その大井競馬は、国内の地方競馬場で一番高い賞金を誇っている。
南関東4競馬場の中でも微妙な格差があり、各クラスの賞金は同じでも、集客数という点で大井競馬場がダントツのため、最も多くの賞金を負担できる大井競馬場に開催が集中し、逆に浦和競馬場は開催が少ないという現実もある。

大井競馬場JRA並みにコラボイベントにも力を入れており、常設のライブステージもある。
G1などの大きなレースの時は、音楽やお笑いのライブもあり、人気絶頂期のレイザーラモンのライブ時は、私も観たけど観客がスゴかったな。


地方競馬で最も高額賞金のレースは、年末に行われる東京大賞典8000万円

同様に地方競馬の祭典と言われるJBCクラシックも昨年までは同額の8000万円だったが、2018年は京都競馬場で行われるということから、賞金が9000万円にUPした
当然、集客力の影響も考慮されたんだろうな。

賞金がショボい? そうですねー、


因みに…
中央競馬のJRA 有馬記念 ジャパンCは、賞金3億円

やっぱ中央と地方は違いすぎ、、


世界を見ると、
ドバイワールドカップだと、7億円だ。

あと、凄いのがアメリカでペガサスWCというのがあるのだが、出走する意思のある馬が1億円を払って12頭が出走し、1着馬が8億5千万円。二着以降は不明。2016年からの試みなので毎年ルールが変わるそうだ。
…その点だとドバイも毎年賞金が変わる。


世界の競馬はケタが違う!


日本のクラシックも登録料というのが必要で、重賞だと第1回で2万、第2回で8万、G1だと第1回で6万、第2回で24万、クラシックだと第1回で1万、第2回で3万、第3回で36万、追加登録の場合は200万掛かるそうだ。
だけど、やはりケタが世界とは違うねw


今回は南関東4競馬場(通称南関)の概要と、レース賞金についてレポートしてみたけど、次回は地方競馬の騎手や厩舎について書こうかと思っている。


第21回
競馬の楽しみ方~地方競馬編

地方の超新星!マイネル軍団秘密兵器、トラスト!

地方の超新星!
ついにベールを脱いだマイネル軍団総帥岡田繁幸の秘密兵器トラスト

2016年9月3日に行われた、札幌2歳Sを制したのは噂の評判馬トラスト
この馬は川崎所属馬で、オーナーはマイネル軍団の総帥である岡田繁幸氏だ。

敢えて中央に入厩させずに所属は川崎であるが、マイネル軍団の外厩で鍛えてレースを使うのは、かつてのコスモバルク(皐月賞2着)のパターン。

今回、やはりなにが凄いって、地方馬札幌2歳Sを制したのは実に15年ぶりで、本来なら中央初挑戦の前走のクローバー賞でその存在を知らしめるはずだったんだが、あのモーリスをも苦しめた生憎の超重馬場で2着。…そのことは2016年8月25日に書いた「2016クローバー~地方競馬情報」ってコラムを読んでほしい。

…で、予定通りであったかどうかは定かではないが、ここに出走してきましたw


しっかし、クローバー賞と札幌2歳Sではメンバーレベルが天と地の差。…クローバー賞のメンバーは、中央所属で未勝利を勝っていたのがブラックオニキスただ1頭で、その他は中央の身勝利馬と地方所属馬。

対して札幌2歳Sは武豊の4000戦勝はこの馬かと言われていたマンハッタンカフェ産駒のタガノアシュラ(デビュー戦で負かしたサトノアリシアはその後未勝利、クローバー賞を連勝)など錚々たるメンバー。…これらを相手にハナを主張し逃げ切りメンバーレベルを考えればトラストが、中央のオープンで十分通用する下地は証明された!ってコトだ。

大物を出す事で名前が売れてきているスクリーンヒーロー産駒でもあり、距離は融通が利くはずで取り敢えず現時点では世代一番馬の評価が与えられ、今後の活躍が楽しみであるトラストだ。
…ちょっと今回のコラムは玄人向きな内容になっちゃったかな?…要は、番狂わせを演じるかもしれないダークホーストラストは、注目しといたほうがいい馬ってコトねw


第20回
競馬の楽しみ方~地方競馬編

2016クローバー~地方競馬情報

ひとつ前の競馬コラムでも、私がテンション上がって書いていた川崎の怪物として知っている人なら知っている、2歳馬トラストが、ついに中央デビューを果たした!
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画像:競馬ニュース.TVより引用


これまでに派手な戦績と期待値込みで一番人気に押されてたが、残念ながら二着。しかも、出走馬は中央の未勝利勝ち馬がたったの一頭で、あとは中央未勝利馬と地方馬というメンバーというかなりオイシイ組み合わせだったのに、だ。
この組み合わせなら、評判馬として勝っておきたかったところだっただろうが、結果二着で勝ち馬は唯一の中央一勝馬のブラックオニキス

この結果からジャッジするのであれば、中央で未勝利くらいは勝てるだろうというトホホな結果だが、この日はあのモーリスをも苦しめた不良馬場、洋芝の重馬場で、モーリス以外の札幌記念出走馬も「相当に馬場が重く脚が止まった」と語っているように、結構な道悪だった。

…となると、このレースでトラストの力量を測るには判断基準としてはあまりアテになるデータとならず、逆に言えばそんな「道悪」をこなしたということは、少なくともパワーはあるってことなんだろう。
川崎の深いダートで連勝しているのであればパワーはあって当然で、今回は「素質の片りん」を一応見せたという事で良しとしましょうw
次走で軽い芝のレースで結果が出なければ評判倒れという事になるだろうが、「もう一度見なければいけない馬」だろう。要チェックだ!


第17回
競馬の楽しみ方~地方競馬編

川崎競馬から怪物出現?その名はトラスト。

先月16日、川崎競馬場で開催された2歳限定レースの若草特別で、マイネル軍団総帥の 岡田繁幸氏が所有するトラストが、後続に約15馬身差をつける異次元の勝利で、デビュー2連勝を飾った。


 岡田総帥所有の地方出身馬といえば、2003年から活躍したコスモバルクが有名で、北海道の旭川でデビューすると 外厩制度を利用して地方所属馬のまま中央競馬のクラシックに参戦。
皐月賞やジャパンCで2着するなど、中央顔負けのスターホースの一頭として活躍した。さらには、2006年にはシンガポールのエアラインズCを制して、地方馬初の海外G1馬となっている。

そんなコスモバルク伝説から10年、岡田氏はクラブ法人株式会社サラブレッドクラブ・ラフィアンの代表取締役社長を退任。一線から退いた後も、その類まれなる相馬眼を活かして、中央で戦える超一流の逸材を発掘しては地方所属馬のまま中央競馬への挑戦を繰り返している。

特に、2014年の京成杯を制したプレイアンドリアルは、当時の3歳クラシック路線の中でも間違いなく上位の存在で、ダービーへの出走も確実視されていたんだが、脚部不安を発症し、そのまま無念の引退となった…


…あれから2年。
岡田総帥がトラストに懸けている期待は極めて大きく、またトラスト自身もそれに見合うパフォーマンスを見せている。


トラストには、「大物感があるし、可能性は計り知れない。この時期の2歳馬で、これだけの馬に乗ったことないです」…と、話すのはレースで騎乗した森泰斗騎手。南関東のトップジョッキーにこれだけのことを言わせるのは、相当な器である証ではないだろーか。
 地方競馬とはいえ、後続を約15馬身、タイムにして2.4秒も突き放したのだから、それも当然のコメントか。だが、管理する川崎の河津裕昭調教師は「予想通り。1回使って、追い切りの動きが素晴らしくなったし、これくらいはやれる」と、この圧勝劇を当然のものとしているから驚きだよな。

さらにその秘めたる能力の裏付けとなるのが、
その走破タイムでトラストが記録したダート1400m、1分31秒4は、その日の川崎競馬で、1つ年上の3歳馬限定で行われた全てのレースよりも1秒以上速いタイム。それも自らがスタートから敢然と逃げ続けて記録しただけに、その価値は極めて高く、当然最後は流しての競馬なだけに追っていればさらに時計が詰まっていただろう。

トラストには「芝の適性も間違いなくある。中央のG1に進めます」…河津調教師がそう話すのは、決して根拠がないわけではない。

トラストの父は昨年の年度代表馬モーリスや、有馬記念を勝ったゴールドアクターと同じスクリーンヒーロー。
母馬もサンデーサイレンスの血を引いており、血統的にも一介のダート馬ではなさそうだね。
「現時点でプレイアンドリアルと同じか、それ以上」と2014年のクラシックで有力視された偉大な先輩と比較できるのも、2年前にプレイアンドリアルで中央に挑んだのが河津調教師本人だからであり、さらに岡田総帥はすでにプレイアンドリアルの果たせなかった日本ダービー制覇の夢を軽く飛び越えて、来年6月に開催される英国ダービー(G1)にトラストの登録を済ませているそーだっ!(毎度おなじみの無茶ぶり…w)


現在は北海道新冠町のビッグレッドファーム明和に放牧に出ており、リフレッシュ中。
次走は札幌のコスモス賞(8/13)か、クローバー賞(8/21)に進む予定となっている。

柴田大知騎手が鞍上を務める予定で、セレクトセールの週には牧場で調教に騎乗。その感触を「とても2歳とは思えない迫力。調教も物凄い動きで、プレイアンドリアルとタイプは違うけど、今のままであれば、あの馬よりも当然上にいくと思う」と、これまた大絶賛。 関係者の期待の大きさに違わぬ走りを見せてくれるのか、JRAデビューの日が待ち遠しいところだ。

また「今年の世代は自信がある」と岡田繁幸氏が豪語していたように、実は地方デビューの秘蔵っ子』は、Jトラスト1頭だけではないようだ。
「コスモバルクやマイネルレコルト(2004年朝日杯FS勝ち)よりも調教は動いている」というのが、コスモバルクと同じ道営・門別の田部和則厩舎で管理される予定のエスティームだ。

英ダービーへの一次登録はされなかったものの、この馬についても「英ダービーなど、海外のレースを視野に入れている」というほどのスケール。早くも日高地区では「ロージズインメイ産駒のすごいのがいる」との噂が立っているとのことで、コチラはまだデビューを迎えていないが、トラストと同様に今後の活躍への期待は大きい。

果たして、地方の怪物トラストの「本当の力」はどの程度のものなのだろうか?この、地方競馬から中央へいくサラブレッドの発見が、この時期ならではの、地方競馬の魅力である。


トラスト」…偉大なる先輩プレイアンドリアルやコスモバルクを超え、かつてのオグリキャップのような活躍ができれば、本当に英国ダービーの制覇も見えてくるかもしれない。まずは、その動向に注目したいですね。
…そういえば余談ですが、以前、後に「アブソリュート」に改名した「新生トラスト」って評判の悪かった投資系の競馬サイトがあったなぁ~。ドメインを見てみたら「pc.trust1985.jp」だったw


…最後に。
史上最高だった昨年の131億7350万円を、17億円以上更新する149億4210万円を売り上げた、セレクトセール2016だが、主催の日本競走馬協会の会長代行を務める社台ファームの吉田照哉代表は、「英国のEU離脱で日本の株価が下がり、影響を受けるかと思ったが、心配はなかったし、(数字が伸びたことに)驚いている」と大成功を喜んでいたようだ。

…確かになぁ…、英国のEU離脱が影響するかもって、庶民の私とは心配事の次元が違うようですw
この続きは次回の競馬コラムで書こうと思う。


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