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中央・地方のベテラン騎手〜若手騎手を見てみよう
柴田善臣騎手が偉業達成
8月8日(日)、新潟で行われたレパードS(G3)でメイショウムラクモが勝利した。
騎乗した柴田善臣騎手は55歳。
これまで元ジョッキーの岡部幸雄氏が持っていた記録(2002年ステイヤーズS/ホットシークレットー54歳0カ月31日)を抜き、JRA最年長重賞勝利を達成した。
近年、アスリート全体の現役寿命が延びているとはいえ、この年齢になって騎手を続けているということ自体が偉業なのだが、そこからさらにグレードレースを勝つのだから凄い。地方競馬にはさらなるレジェンドが
柴田善臣騎手の55歳という年齢でもシンプルに驚くところだが、地方競馬に目を向けてみるともっと凄い騎手がいる。
それは南関東競馬所属の的場文男騎手、65歳の年になる今も、なお日々レースに臨んでいる。騎手生活48年の超大ベテランだ。
今年2021年7月14日、大井競馬12R、ノートウォージーに騎乗して勝利。地方競馬の史上最年長記録を更新した。
的場文男騎手といえば、2018年浦和6Rでタマモサーティーンに騎乗し、ゴール寸前で落馬したが、ゴール板到達前に入線着地したので勝利となった。あの衝撃画像は見た人は忘れないだろう。
そんな現役レジェンドの的場文男騎手が記録をどこまで伸ばすのかファンの間では日々話題になっており、65歳の本人はまだ現役を続ける意向で、独特な騎乗フォームは新旧競馬ファンから長く愛されている。
また、その他にも地方競馬では、佐賀の鮫島克也騎手(58歳)。兵庫の川原正一騎手、愛知の丹羽克輝騎手など、全国でベテラン騎手が活躍している。JRAのプリンス武豊騎手も…
前項目で地方競馬の年輩ジョッキーについて書いたが、JRAのプリンス、武豊騎手もなんと今年52歳だ。
一昨年は111勝、昨年は115勝と、徐々に低迷してきてはいる。
「さすがのユタカも…」と囁かれ、今年は少々勝ち星に恵まれず、3年連続100勝は厳しくなってきたかもしれないが、それでも3月にフィリーズレビュー(G2)を制し、デビューから続けている重賞勝利記録を35年に更新した。
今もJRAだけでなく日本の競馬界を引っ張っている存在なのは間違いない。
本人もそう簡単に引退するようなことはないと思うし、まだまだユタカの影響力というのは競馬界になくてはならないものだ。
冒頭に紹介した柴田善臣騎手が、重賞を勝った際のインタビューで「自分の記録もすぐに抜かれるだろう」とコメントしていたが、そレは間違いなく武豊騎手のことを意識しての発言だろう。若手の台頭も忘れてはいけない
ベテランジョッキーが記録を更新し、それを見て若いジョッキーも将来の自分を想像したりするだろう。
何度か競馬コラムでも書いた横山典弘騎手の息子で、今年の皐月賞(エフフォーリア)でG1ジョッキーの仲間入りを果たした横山武史騎手や、名門・矢作厩舎で鍛えられ、デビュー5年で重賞7勝の坂井瑠星騎手など、将来が間違いなく有望な若手ジョッキーが次々と頭角を表している。
技術や経験という点ではもちろんベテランジョッキーに劣るが、思い切りの良さや、馬を動かす腕っぷしの強さは「若さゆえ」の強さもある。
競走馬は1頭1頭に特徴、個性があり、また騎手もそれぞれで持ち味は異なるので、その組み合わせ、相性というのもまた競馬においては重要なポイントだ。
強い馬に強い騎手が乗れば、表面的な数字は高くなるかもしれないが、それがすべて上手くいくとは限らない。
激しく追われることを嫌う馬に、腕っぷしの強いジョッキーがビシビシ鞭を打ってしまっては逆効果だ。こういう馬は、その馬の走る気持ちを重視し、ソフトに乗りこなせるジョッキーが合う。
そういう視点で厩舎やオーナーは騎手選びをしているし、来るべき日のために日々調教に跨って準備を進めていくのが騎手としての仕事のひとつと言える。
柔と剛のバランス、一人一人異なっていることを知れば、またひとつ競馬の「騎手」への興味が深まることだろう。
最終更新日:2023年02月09日に更新しました。
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